エンタープライズソフトウェアとは何ですか?
エンタープライズソフトウェア、またはエンタープライズアプリケーションソフトウェアは、個々のユーザーではなく組織によって使用されるコンピュータソフトウェアです。一般的なエンタープライズソフトウェアには、コンタクトセンターソフトウェア、ビジネスインテリジェンス、エンタープライズコミュニケーション、在庫管理、マーケティングツール、オンライン決済、エンタープライズリソースプランニングなどが含まれます。組織は、エンタープライズソフトウェアを使用して、日常的なオペレーションやプロセスを実行、スケール、最適化し、独自のアプリケーションを構築します。
エンタープライズソフトウェアが重要なのはなぜですか?
エンタープライズソフトウェアは、多くの組織における日常的なビジネス機能やミッションクリティカルなオペレーションにとって中心的な存在です。組織によるエンタープライズソフトウェアソリューションの使用例をいくつか次に示します。
リソースをスケールする
組織は、エンタープライズソフトウェアを使用してオペレーションをスケールし、リソースを必要とする部門にリソースを誘導します。必要に応じてスケールアップまたはスケールダウンでき、コストとリソースを管理し、予算を抑えることができます。例えば、Amazon Chime SDK を使用して、動画、音声、テキストなどのスケーラブルな通信機能を既存のエンタープライズアプリケーションに追加できます。
組織の効率を改善する
エンタープライズアプリケーションソフトウェアは、人事、給与、マーケティング、データ入力などの分野でオートメーションを導入し、従業員がより多くの価値を企業に付加するタスクに注力できるようにします。部門間のサイロ化を減らすコラボレーションツールとワークフローソリューションの標準セットを提供します。
従業員の生産性の向上
プロセスオートメーション、プロジェクト管理ソフトウェア、人工知能 (AI)、データ分析、機械学習 (ML) などのテクノロジーやツールにより、チーム間のコラボレーションが容易になり、実用的なインサイトが得られます。チームは、どこにいてもお互いにコミュニケーションをとることができます。これにより、従業員は日常的なタスクをより効率的に完了できます。
顧客の満足度を高める
顧客関係管理、マーケティングオートメーション、コンタクトセンターソフトウェアなどのエンタープライズソフトウェアソリューションにより、組織はクライアントとそのニーズを詳細に理解することが可能になりました。顧客データをまとめて一元化することにより、企業は顧客の要求を満たすパーソナライズされたサービス体験を提供できます。
エンタープライズソフトウェアソリューションのユースケースにはどのようなものがありますか?
世界をリードする多くの企業が、エンタープライズソフトウェアをオペレーションに統合しています。いくつかの一般的なユースケースを以下に示します。
カスタマーサービス
組織はエンタープライズソフトウェアを使用して、効率的なカスタマーサービスを提供し、顧客エンゲージメントを改善します。例えば、金融ソフトウェアのリーダーである Intuit は Amazon Connect を使用して、音声、チャット、メッセージング、ウェブなどの複数の顧客コミュニケーションチャネルを統合するオムニチャネルクラウドコンタクトセンターを構築しました。これにより、Intuit は、毎年金融関連の問い合わせをする 1,650 万人を超える顧客に対して、効率的なサービスを提供できています。すべてのエージェントが顧客データを一貫して把握できるため、サポートを効率的に提供できます。
通信
エンタープライズアプリケーションソフトウェアは、オートメーション、データ管理、およびネットワークリソースの最適な使用を通じて、内部と外部の両方のコミュニケーションを改善します。例えば、ストリーミング大手の Netflix は、次のようなコミュニケーションの課題を解決するために、社内の E メールソリューションを Amazon Simple Email Service (Amazon SES) に切り替えました。
- 各インターネットサービスプロバイダーについて、E メールサービスを最適化する
- 専用 E メールサーバーを実行するオーバーヘッドを削減する
- より広い顧客リーチのためにグローバルにスケールする
営業とマーケティング
エンタープライズレベルのソフトウェアは、営業とマーケティングの間のサイロを減らすことができるため、企業は新規顧客からの最初の連絡に迅速に対応できます。例えば、テクノロジーサービスプロバイダーである World Wide Technologies は、Amazon Honeycode を利用した見積もり管理アプリケーションで顧客の最初のリクエストに応答することにより、効率的な営業を実現しています。
オペレーションサポート
エンタープライズソフトウェアは、オペレーションの非効率性を減らし、組織の経費を数千 USD 節約できます。例えば、Domino's は AWS エンタープライズソフトウェアソリューションを使用してサービス提供を改善しています。 組織の売上の 70% 超がオンライン注文によるものであったため、Domino's は Amazon SageMaker を使用して、顧客が次に注文するピザを正確に予測できる機械学習 (ML) モデルを構築しました。このソリューションにより、ピックアップや配達の時間が短縮され、顧客満足度が向上しました。
エンタープライズソフトウェアのタイプにはどのようなものがありますか?
利用可能なエンタープライズソフトウェアには、いくつかの異なる種類とブランドがあります。ソフトウェアは、いくつかの大まかなカテゴリに分類できます。いくつかの例を以下に示します。
エンタープライズリソースプランニング
エンタープライズリソースプランニング (ERP) ソフトウェアは、営業、人事、サプライチェーン、プロジェクト管理、給与計算などのさまざまなビジネスプロセスを単一の一元的なシステム内から管理するのに役立ちます。組織は ERP ソフトウェアを使用して次のことを行います。
- さまざまなソースからの組織データを一元的に管理する
- タスクを自動化し、ビジネスプロセスを簡素化する
- 運用効率を実現し、収益性を高める
カスタマーリレーションシップマネジメント
企業は顧客関係管理 (CRM) とコンタクトセンターソフトウェアを使用して、次のことを行います。
- 顧客関係をより良く管理する
- データを通じて顧客のニーズに対するインサイトを深める
- 既存の顧客により良い体験を提供する
- 新しい見込み客について、十分な情報に基づいて意思決定を下す
既存および潜在的なクライアントに関する情報を 1 か所にまとめることで、企業はコミュニケーションをパーソナライズし、より深い関係を構築できます。また、さまざまな部門のデータをまとめて営業パイプラインを構築し、財務予測を行うこともできます。
ビジネスインテリジェンス
ビジネスインテリジェンスは、分析とレポートのために、複数のソース (クラウド、オンプレミスのデータセンター、スプレッドシート) に保持されているデータをまとめるエンタープライズアプリケーションソフトウェアです。組織内の全員が、インタラクティブなダッシュボードを通じて一貫したデータビューを利用できます。また、ビジネスインテリジェンスソフトウェアはパターンや傾向を明らかにするため、チームは次のことができます。
- ビジネスプロセスに関する貴重なインサイトを得る
- 自信を持って戦略的な意思決定を下す
- 時間のかかる手動分析を回避する
サプライチェーン管理
今日のサプライチェーンは、商品やサービスを提供するために連携するメーカー、サプライヤー、物流、小売業者で構成される非常に複雑なグローバルネットワークです。すべての組織は、次のようなサプライチェーンタスクを調整および管理するための効率的なデジタルインフラストラクチャを必要としています。
- 商品の追跡
- 本番稼働環境の更新
- サプライヤーの請求
- サプライヤー監査
Amazon Managed Blockchain や Amazon Forecast などの効果的なサプライチェーン管理ツールにより、組織はサプライチェーンを完全に可視化して、予測を改善し、在庫コストを削減し、キャパシティの利用率を改善することができます。
人的資源管理
人事 (HR) 管理のためのエンタープライズアプリケーションソフトウェアは、通常、次のような人事機能を監督および制御するためのツールで構成されています。
- 採用と研修
- 年次休暇の管理
- 給与
- 人材のリテンションとエンゲージメント
現代の企業の HR 部門が監督しなければならないすべての機能をまとめることで、組織はより効率的に業務を遂行し、企業により大きな価値をもたらすことができます。
AWS はエンタープライズソフトウェアをどのようにサポートできますか?
AWS は、組織のスケール、効率の向上、収益の増加を支える、さまざまなエンタープライズソフトウェアソリューションを提供しています。例えば、AWS ビジネスアプリケーションは、クラウドで実行される、スケーラブルで従量制料金のエンタープライズソフトウェアサービスです。多数のサービスが利用可能となっており、コンタクトセンター、コミュニケーションとコラボレーション、リモートワークとハイブリッドワーク、およびノーコードアプリケーション向けのソリューションをご用意しています。これには次が含まれます。
- Amazon Connect を使用すると、オムニチャネルコンタクトセンターを使用して、優れたカスタマーサービスを低コストで提供できます。Amazon Connect のメリットには、スケーラビリティと人工知能が含まれます。
- Amazon Honeycode を使用すると、コーディングを必要とすることなく、チームの作業を管理するアプリケーションを構築できます。このサービスはリアルタイムで機能するため、アプリケーションやデータに加えられた更新はすぐにチームと共有されます。さらに、ウェブブラウザとモバイルデバイスの既存のワークフローを統合して、チームがリモートでコラボレーションできるようにします。
- Amazon Pinpoint は、インバウンドおよびアウトバウンドのマーケティングのための柔軟でスケーラブルなコミュニケーションサービスです。Pinpoint を使用すると、E メール、SMS、プッシュ、音声、アプリ内メッセージングなどのチャネルを通じて顧客とつながることができます。また、パーソナライズされたメッセージで顧客セグメンテーションを作成して、最大の効果を得ることができ、キャンペーンの成功を測定するために、配信結果とキャンペーンデータをすぐに利用できる状態にしておくことができます。
- Amazon WorkDocs は、シームレスかつ安全にコラボレーション、コンテンツの作成、ドキュメントの保存を行うフルマネージドサービスです。Amazon WorkDocs を使用すると、複数のデバイスでドキュメントにアクセスし、承認ワークフローを設定してドキュメント管理を合理化できます。Amazon WorkDocs は、企業がサービスを利用して独自のコンテンツアプリケーションを開発するためのテクノロジーも提供します。
既存のエンタープライズソフトウェアを AWS で実行できますか?
AWS は現在、企業が AWS で SAP および Oracle ソフトウェアを実行できるように、SAP および Oracle と正式に協力しています。5,000 を超える SAP のお客様が SAP on AWS を使用してワークロードを実行しています。SAP on AWS は、堅牢で信頼性が高く、スケーラブルな SAP システムを、世界中の AWS インフラストラクチャで構築するためのいくつかのツールとサービスをまとめたものです。
同様に、AWS は Oracle データベースをサポートしており、エンタープライズアプリケーションを AWS に移行およびデプロイするための多数のソリューションを企業に提供しています。Oracle on AWS からエンタープライズソフトウェアスタック全体を起動し、エンタープライズグレードの Oracle アプリケーションを構築し、Oracle データベースとミドルウェアソフトウェアを使用できます。
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